「新規インターネット加盟店におけるクレジットカード決済に係る本人認証導入による不正使用のためのガイドライン」に対する要望書を提出しました。

平成23年1月20日

社団法人日本クレジット協会
会長 堀部 政男 殿
日本クレジットカード協会
会長 佐々木 宗平 殿

一般社団法人eビジネス推進連合会
会長 三木谷 浩史

今回、貴協会が作成・公表したガイドラインについて、加盟店や包括加盟代理店(以下、 「加盟店等」という)にとって非常に憂慮すべき点を有しますので、下記の事項を要望い たします。

【要望事項】
 本人なりすましによる不正使用被害防止対策として、一定方法に基づく本人認証を必須とすることについて再考願いたい。

【要望理由】
 加盟店等側で行えるなりすましによる不正使用被害防止対策としては、本人認証導入だけではなく、独自のモニタリング結果やカード会社からの情報等をもとにキャンセルや商品発送停止といった事前対応の仕組みを構築することなどの方策もあり、実際にそのような取組みを行ってきています。したがって、加盟店等における取引の状況、加盟店等における個々の対策の実施状況などを踏まえ、カード利用者にとっても負担をかけない現実的かつ効果的な対策を取るべきと考えます。
 また、なりすましによる不正使用被害防止対策としては、カードが利用された場合顧客に利用されたことを都度伝える仕組みの導入推進や必要な不正アクセス対策、カード番号の非表示化の徹底など関係者により引き続き推進されるべき対策も存在します。
 この問題が仮に「社会的リスク」というのであれば、関係者全員による総合的な対策の推進が不可欠であり、「本人認証」というひとつの対策方法のみを取り出して加盟店に対して一定の認証方法の導入を一律に「必須」とするのは適切ではないと考えます。
 インターネットは、消費者に欠かせない社会インフラとなっており、インターネット取引の決済手段としては、クレジットカード決済が広く行われるようになっています。我々としても、カード決済に関係する者として利便性があり安全安心なカード決済の環境を引き続き整備していきたいと考えております。
 いずれにしても、再度、この問題にどのように対処していくべきなのか加盟店等関係者も含めた慎重な議論が必要であり、ガイドラインについては再考を要望します。

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