「ネット決済の最新事情」と題して勉強会を開催しました。

2月度の勉強会は、「決済」にフォーカスをあて、オンライン決済の現状と展望についてGMOペイメントゲートウェイ社、Paypal社という決済業界を代表する2社を講師としてお招きし、日本あるいは世界での決済の現状についてお話をいただきました。

GMOペイメントゲートウェイ社からは公共サービスグループ課長の佐々木様より、日本における決済市場の状況と最近のトレンドまで幅広くお話をいただきました。

近年の決済市場については、継続的なeコマースの拡大に伴い、カード決済の市場も大きく伸長しており、ここ10年で決済総額は倍増しているとのことです。またこの傾向は今後も続き、現在44兆円といわれている決済総額も5年後には66兆円に至る予測がされているとのことです。

その中でもやはりスマートフォン経由の決済が、物販系ECサイトやコンテンツ・アプリ課金を中心に増大しており、さらに、実店舗での対面(リアル)決済手段において、韓国TESCOが展開を開始しているスマートオーダー(ポスターなどに印刷されたQRコード等から買い物、決済を行うサービス)などの新しいサービスも含めて、大きな成長が期待されています。
これまでは、キャリア課金あるいはプロバイダ課金という手段がベースとなっていたモバイルのカテゴリにおいても、今後はスマートフォンの普及により大きな変化が予想され、要注目の分野となっています。

後半は、ペイパルジャパン社マーチャントサービスマネージャーの小出様より、世界における決済の現状と、同社の最新の取り組みについてご紹介をいただきました。

世界各国でサービスを展開する同社のユーザアカウント数は2億を超えており、決済取扱高は本国アメリカ以外の国での取扱高が既に半数を超えたとのことで、同社の実績から世界におけるオンライン決済の動向をうかがい知ることができそうです。
講演中に共有いただいた数値によると、やはりeコマースの伸長とともに取扱高も増加を続けており、モバイル決済の割合も高まってきている状況が把握できたのではないでしょうか。特に、クロスボーダー(越境EC取引)決済の割合の多さは、印象的でした。

また、同社の最新の試みやビジョンについても多数共有いただき、Online to Offlineのサービスコンセプトなど、興味深いものがありました。

顧客の購買プロセスにおいて、切り離せない「決済」というプロセスは、事業側からすると、ともすると改善のイメージのつかみにくい部分になりがちですが、キャリアの課金インフラで認証の困難なスマートフォンの普及や事業者側のサービスのグローバル化に伴い、今後大きな変化が予想される部分でもあり、引き続き注目をしていきたいと思います。

ご参加された皆様ありがとうございました。

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