6月21日、小セミナー「ビジネスとしてのデータエクスチェンジの現在、未来」を行いました

2016年6月21日、会員向け小セミナー「ビジネスとしてのデータエクスチェンジの現在、未来」を行いました。
「データエクスチェンジ」とは、企業間のデータ交換を通じて新たなビジネスを創出することを指し、2014年4月、これを推進するため「データエクスチェンジコンソーシアム」が設立されました。今回のセミナーでは、このコンソーシアム、および、その後継組織「日本データ取引所」の設立・運営に深く関わった講師お二人にお越しいただき、両組織の概要についてお話しいただきました。
   
まずは、林健人様(データセクション株式会社取締役兼COO、データエクスチェンジコンソーシアム理事長)より、データエクスチェンジコンソーシアムの活動紹介をいただきました。日本では、データ利活用は「怖い」「大変」「分からない」という意識が先行していますが、そのような現状を変え、データ取引・利活用に関する企業間連携の支援や理解の促進のため、このコンソーシアムが設立されました。
   

  講師:林健人氏
   
現在、全体会の下にテーマに従った分科会が設けられており、例えば「複数データ分析で「食」のトレンドは予兆できるか」など、企業間連携を通じて、データを利活用した新たなビジネス推進のための議論が為されています。昨年は実証実験が主として行われ、今後、それに基づいた仕組み化を具体的に進めていくそうです。
   
続いて、森田直一様(株式会社日本データ取引所代表取締役社長)から、株式会社日本データ取引所(J-DEX)の概要についてお話しいただきました。J-DEXはデータエクスチェンジコンソーシアムの後継組織として2016年2月に設立され、2017年3月まではコンソーシアムを事務的に支援しつつ、それ以降はデータエクスチェンジプラットフォームの事業化に向けて活動を進める予定になっています。
   

  講師:森田直一氏
   
現在、データ流通の現場においてはデータ主体、データ収集者、データ分析者等、様々なプレイヤーが協業しているため、どの主体が、誰に、何を、どう対応すればよいのかが極めて複雑化する傾向にあります。企業がデータ利活用を行う際は、課題を明確化し、利用目的を定義した上で適切な活用法・素材を揃えることが必要となってきますが、日本データ取引所は、課題の整理やデータエクスチェンジのサポートを通して、1のインプットに対して100のアウトプットが得られるような場の提供を目指すそうです。
   

   
IoTの進展によってデータが企業の資本になる時代が来たと言われる中、お二人からは、新たなビジネス創出のためのヒントとなるような、まさに時流を捉えた貴重なお話をうかがうことができました。
   
林様、森田様、そしてご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
   
   
   
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