12月21日、人口問題PT小セミナー「人口減少社会の新ビジネス(第2回・次世代まちづくり構想)」を開催しました

2015年12月21日、「少子化・人口問題検討プロジェクトチーム」の下で開始した小セミナー、シリーズ「人口減少社会の新ビジネス」の第2回「次世代まちづくり構想~東急電鉄が描く都市のこれから~」を開催しました。
   

  東急電鉄・市川岳志 様
   
今回は、「少子化・人口減少していく中でのまちづくり」に焦点を当て、東急電鉄が行っている「次世代郊外まちづくり」というプロジェクトについて、担当者の市川岳志様(東急電鉄 都市創造本部開発事業部事業計画部 次世代郊外まちづくり担当)にお越しいただき、お話をうかがいました。
   
   
「次世代郊外まちづくり」は東急電鉄が横浜市と共同で行っているプロジェクトで、産学官民の四者の連携によって人口減少・高齢社会における様々な課題の解決を図っていこうとするものです。「WISE CITY(= Wellness & Walkable, Intelligence & ICT, Smart, Sustainable & Safety, Ecology, Energy & Economy) 賢者のまちづくり」というコンセプトの下、東急田園都市線たまプラーザ駅北側地区をモデル地区として、環境・保育・介護・医療・土地利用など、様々な分野における具体的プロジェクトが行われています。
   
例えば、「まちぐるみの保育・子育てネットワークづくり」では、地域の保育・子育てに関わる事業者、関係者が一堂に集い、単に箱モノを設置するだけでない、連携のあり方や新たな施策等についてタウンミーティングを重ね、「保育コンシュルジュ」「顔の見える場作り」等、地域に必要なものを具体化する方向でで進んでいます。
   
また、「地域包括ケアシステム『あおばモデル』パイロットプロジェクト」では、医療・介護の連携・協働の仕組みづくりに取り組んでおり、横浜市青葉区をモデル地区として、医療・介護情報のクラウドシステムによる関係者間での共有をはじめ、他職種連携ワークショップの開催等、様々な試みが為されているそうです。
   
市川様はこのプロジェクトを進めてきたご自身の経験から、「ハードではなく、まずソフトからつくる。だから人が集まってくる。」「利害関係の異なる各アクターと粘り強く話し、いかに仲間にしていくかが重要。」と強調されました。関係者を全て巻き込み、地域一体でまちづくりを進めるには、やはりこのようなソフト・人間関係重視の姿勢が基本にあるべきであり、このことを体現しているからこそ、このプロジェクトは成功しているのだと強く感じました。
   
人口問題PTでは今後もこの小セミナーを継続し、その内容を踏まえて、政策提言を作成・発出する予定です。今回講師としてお世話になった市川様、そしてご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
   
   
   
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